雨の中で自転車レースを走った場合、スリップなどの危険回避などのため、いつもよりタイムを要してしまいます。
そういったスリップのリスクが少ないマラソンレースの場合は、暑い中を走るよりも良いタイムが出ることが分かっています。
それでは、ある程度低い気温の中で雨が降った場合、身体的パフォーマンスはどうなるでしょうか?
マラソンでも自転車でも、身体的なパフォーマンスは下がり、低体温症などの危険性が高まりリタイアするという場合も少なくありません。
濡れた状態で走ると、走行速度に比例した強い風が当たるため、特に自転車では、マラソン以上に過酷な状態になることは想像できます。
ある論文において、同じ気温で雨が降っているか、降っていないかでパフォーマンスを比較する実験が行われました。
結果、開始直後からパフォーマンスが上がらず、30分で15%のタイム差が出ました。
雨で濡れたことによる体温の低下を抑えよようとしてエネルギーが使われるのがその理由だと考えられます。
また、体温自体も雨が降ると低いままとなり、どれだけ走っても体は温まりませんでした。