音楽は苦しさを紛らわす方法か?

私は自宅での室内ローラーである程度きついメニューをこなす場合、リズムが良く気分が高揚するような音楽を聞きながら行います。

 

音楽を聞きながらメニューをしたほうが、達成できる確率が格段に上がります。

 

これは確実に効果の上がる手段だと自分でも思っていましたが、イギリスのジョン・ムーア大学が研究を行っていました。

 

被験者に音楽を聞かせながらエアロバイクをこがせ、気付かれないように音楽の速度を10%上げ下げしてその影響を観察したところ、ペダリングの速度も音楽に合わせて上下しました。

音楽そのものがパフォーマンスに与える影響が大きいことがわかります。

 

音楽がパフォーマンスを向上させる理由としては、「人が感知できる情報には限界があるため」という説が最も有力です。

聴覚や視覚に意識がいくと、そのぶん筋肉から送られる苦痛の信号が鈍感になるためです。



セントラルワシントン大学の研究でも、被験者が運動時に音楽や映像を視聴していると、苦痛をそれほど感じていないと報告されました。

そして、それとは逆に、耳栓と目隠しをした被験者は、運動中に感じる苦痛はかなり大きくなることも報告しています。

英ブルネル大学のコスタス・カラゲオーギス氏は曲のリズム・力強さなど、どんなものが効果があるかは、自分の好みに合わせた選曲をするほうがより効果的であると述べています。



またテレビ番組や映画などを観ながらでは、ペースが遅くなる傾向があるという研究結果もあります。

字幕付き映画を見ながらでは、なおさらでしょう。

あまりに入ってくる情報が多くなってくると、苦痛を鈍らせるにとどまらず、集中力が散漫になります。



というわけで、メニューをこなすときは、

 

1.自分の好きな気分の上がる音楽を聴きながら。

2.タイムや強度は気にする程度で、あまり集中しすぎることなく。

3.映像を集中して見たり、文字を読む、考えるようなことを避ける。

 

その苦しさを紛らわすため、音楽を試してみてください。

参考文献 : 草思社「良いトレーニング、無駄なトレーニング」アレックス・ハッチンソン著, 児島修訳

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