カフェインでパフォーマンスは上がるのか?

カフェインが体にもたらす変化は広く知られていますが、現状アスリートがパフォーマンス向上のためにカフェインを摂取したとしても、なんら問題になることはありません。

アスリートの周辺には常にドーピングの話題が尽きないなか、カフェインは稀な存在といえます。

 

2004年までオリンピックのドーピング検査では、濃いコーヒーを3杯ほど飲んだだけでもカフェインの陽性反応が出てしまうことがありました。

 

世界アンチドーピング機構(WADA)がカフェインを規制対象リストから外すと、選手の尿検査でカフェインの値が低下していました。

これは「禁止するということはカフェインに効果がない」と選手たちは考えたのです。

 

しかし長年の研究からカフェインはメンタルを助け、摂取してから2時間ほど持久力が向上することが確証されています。

 

2008年の英国の研究で、自転車選手の60%・陸上選手の33%がカフェイン摂取によりパフォーマンスが向上したことが分かりました。

 

カフェインはパフォーマンスを向上させ、直接的に筋肉に刺激として作用します。

摂取方法としては、錠剤やドリンクで「カフェイン」を摂るのか、コーヒーとしてとるかはまた別物として考えたほうがいいそうです。

 

リオ五輪で米国の女子マラソン代表として参加したデシリー・リンデン選手は、レース中にカフェインを含むゼリーを摂取しています。

彼女のスポンサーが提供するものですが、カフェインを摂るのは「レース終盤にかけて、体をもう一回目覚めさせるような感覚」があるのだといいます。

カフェインを含むスポーツ食品は増えていますが、アスリート達の声を反映しているからでしょう。

 

またカフェインを毎日摂ってもかまいませんが、やはりすぐ耐性ができてしまい、いくつかの効果が鈍ってしまいます。

しかしすべての効果がなくなるわけではありません。

コーヒーを習慣で飲む人は、初めて飲む人より血圧や心拍数が上昇しません。

しかしありがたいことに、レースで速く走るためにカフェインを摂る場合、100日続けて毎朝コーヒーを飲んだとしても、まだ効果は得られます。

ただし、しっかりカフェインとしての結果を望むなら、レースの1週間~10日ほど前からカフェインを断つとよいでしょう。

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