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体調が悪い時も運動したほうが良い?

僕は少しでも熱があると倦怠感から練習も休んでしまいますが、これはメンタルの問題かもしれません。

最近では軽め~中強度の運動ならむしろするべきだとされていて、自分の考えは変わってきました。


体調が悪いの程度にもよりますが、深刻な病気の場合には当然運動は避けるべきです。

問題は、軽い風邪などで気分は良くないけど、衰弱しているわけでもないという状態です。


これについて、いくつかの研究結果を紹介します。

ワイドナー氏の「風邪の時に運動しても良いか?」という研究です。

 

研究のためライノウィルス(典型的な風邪ウィルス)を注入された45人の被験者は、翌日の夕方からのどの痛みを訴えはじめ、三日目には本格的な症状に発展しました。

 

そして症状が最悪の状態にある被験者にトレッドミルを使った検査を受けさせ、その結果を健康なグループと比較したところ、ランニングの成績や肺機能などの生理反応のどれをとっても違いがみられませんでした。

 

つまり風邪を引いてもアスリートとしてのパフォーマンスが低下するわけではないのです。

次の研究では、ウィルスに感染した50人の被験者のうち半数に最大心拍70%の運動を一日おきに40分間行わせ、もう半数は安静にさせました。

 

そうしたところ、両グループに違いが無かったどころか、運動をしたグループの方が安静にしていたグループよりも少し気分が良くなったと報告しました。

 

風邪を引いているときの軽い運動が気分を少し良くするというワイドナー氏の発見を裏付ける事例はたくさんあります。

一般的には軽い運動によって気道の通りや血流が良くなるので、症状の回復が早まったり、スッキリした気分になる効果があると考えられています。

中程度の運動による免疫機能の向上効果は十分に実証されていて、最近では「NK細胞」というウィルスと戦う免疫細胞が活性化されるとの報告もされています。

 

マウス実験では、45分間のトレッドミル走でウィルスに打ち克ちやすくなる効果があるという研究結果もあります。



「高熱が出ている」や「とても起き上がれる体調でない」などではもちろん安静にするべきですが、風邪の引き始めと判断できる場合は、むしろ軽い運動をした方がよいといえます。

 

ですが、つい強度を上げてしまい、逆に体力を使い切ってしまわないようにすることも重要です。


そしてレースへの参加はどうしましょうか?

風邪の引き始めなら、パフォーマンス低下はメンタル以外はないと考えられますので、レース参加による結果はあまり変わらないかもしれませんが、体調を優先するなら参加は控えた方がいいかもしれませんね。

参考文献 : 草思社「良いトレーニング、無駄なトレーニング」アレックス・ハッチンソン著, 児島修訳

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